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『夢が満載された黄金の旅路』


【2006年 朝日杯フューチュリティステークス】

 ステイゴールドが送った代表格であり、母がオリエンタルアート(その父メジロマックイーン、3勝)といえば、オルフェーヴル(クラシック3冠、有馬記念2回、宝塚記念)の名が真っ先に挙がる。それに先駆け、父母に最初となるG1のタイトルをプレゼントしたのはドリームジャーニーだった。
 偉大な血筋との巡り会いについて、池江泰寿調教師はこう感慨深げに話す。
「調教助手の時代に見識を広げてくれたステイゴールドの産駒で、またいろいろなことを学びました。オリエンタルアートとの縁もかけがえのないもの。その全兄にあたるシュペルノーヴァ(4勝)に跨った思い出もあって、愛着はひと際です。ブラッドスポーツの奥深さを改めて実感しましたね。もちろん、ドリームジャーニーで勉強したことが、オルフェーヴルの成功にもつながっています」
 新馬(新潟の芝1400m)、オープン(芙蓉S)と、一気に連勝を飾ったドリームジャーニー。東京スポーツ杯2歳Sは3着に敗れたが、出遅れる不利を跳ね除け、コンマ1秒差の3着まで追い上げた。
 朝日杯FSでもスタートで加速できず、最後方の位置取りとなる。それでも、レースのラスト3ハロンを1秒5も上回る34秒0の鋭さを駆使。「決め手には自信を持っていたから、落ち着いて乗れたよ。直線で大外に出したら、すごい伸び。軽々と飛んでいるような感触だった」と蛯名正義騎手が振り返るように、鮮やかな直線一気が決まった。
 開業3年目の池江師にとって、これが初となる重賞のタイトルだった。いまやトップクラスの地位を確固なものにしている陣営に、多大なエネルギーを与えた。
「気の強さや故障とは無縁な脚元はステイゴールド譲り。ただし、小さな体のうえ、飼い食いも細かったので、デビュー戦はごくソフトな調整で臨みました。東京スポーツ杯では、通常の男馬なみにメニューを強めてみたのですが、テンションが上がってしまって。朝日杯では、落ち着かせることに主眼を置いた調教スタイルに切り替えたことが功を奏しました」
 早熟タイプかとも思わせたが、仕上がりが早かっただけで、成長力にも優れていた。皐月賞は8着、ダービーを5着。秋は神戸新聞杯から始動し、一気の差し切りを演じる。菊花賞でも5着に食い込んだ。
 4歳時は小倉記念や朝日チャレンジCに優勝。5歳になって本格化し、大阪杯を堂々と制覇した。天皇賞・春でも長く末脚を伸ばして3着に健闘。宝塚記念での爆発力は圧巻だった。2年半ぶりにG1制覇を成し遂げる。
「精神的にどっしりし、体質の強化がはっきりうかがえました。中山記念(クビ差の2着)のころより、これまでのやり方では仕上がらなくなってきたんです。常識的な負荷がかけられ、馬体にたくましさを増しましたよ」
 秋シーズンはオールカマー(2着)、天皇賞・秋(6着)と歩み、前年は4着だった有馬記念に駒を進める。3コーナーから大外を進出し、早め先頭から押し切りを狙うブエナビスタをきっちり捕えた。父や母父のメジロマックイーンも敗れた夢舞台で、待望の勲章をつかんだのだ。
「大目標に照準を合わせ、渾身の仕上げを施せました。回転の速さで勝負するのが特徴でありながら、距離をこなせる強靭さも併せ持っていますからね。展開も向き、強さが際立つ内容でしたよ」
 右前脚の球節に炎症を起こすトラブルもあり、以降の7戦は未勝利に終わったドリームジャーニーだったが、7歳まで様々な寄港地で思い出をつくりながら、豊かな旅を続けた。種牡馬入り後は、ファーストクロップからロックディスタウン、ラッキーライラックらを輩出している弟が強力なライバル。産駒は減少傾向にあるが、ぜひ黄金の輝きを放つ逸材の登場を期待したい。
 


第58回 朝日杯フューチュリティステークス(GI)
1着ドリームジャーニー 牡2 55 蛯名正義 池江泰寿
2着ローレルゲレイロ  牡2 55 本田優  昆 貢
3着オースミダイドウ  牡2 55 Oペリエ 中尾正

 単勝  670円
 枠連 1,720円
 馬連 3,750円
 馬単 6,730円

3連複  2,020円
3連単  18,250円




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